これからの時代の教師の役割とは?

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2020年の教育改革では、アクティブラーニングを取り入れた授業の実施、大学入学共通テストの導入など、いろいろと行われるようです。

 

そんな中、これからの教師の役割とはどのようになっていくのでしょうか?

僕は教員ではありませんが、サッカーコーチなどで子どもたちの教育的側面に関わっている身として、僕も関心のある問題の一つではあります。

 

 

【教師改革が必要である】

今回読んだ本は『教師になる劇場』という本です。

教育改革に必要なのは教師改革であり、教師の人材育成が最重要であると主張しています。

 

20世紀以前では教師の役割は聖職者、あるいは労働者として役割でした。

つまり、国数英理社などの科目を分かりやすく伝えるための機械的な作業をする労働者だったのです。

もっと本質的なことを言うと、国から言われた授業カリキュラムをロボットのごとく子どもたちに正確に教えるのが仕事であり、官僚主義的な業務だったのです。

 

また教師間の関係性や学校と地域社会との関係性も保守的なもので、以前に書いた記事の医療業界と同じように閉鎖的な文化が生まれているのです。

そのため学校内での個別的な課題や進歩のための有力な情報がうまく吸い上げられていないのです。

 

そして、21世紀になった今も、日本では上記のような問題が生じているのです。

現在も「コミュニケーションの欠如による学校や教師の孤立」と「閉鎖的な文化によるクローズドループ現象」が起こっているのです。

 

その中で、21世紀の教育業界で教師に求められるスキルの1つとして挙げられているのが「演劇的手法によるコミュニケーション」というものです。

 

※クローズドループ現象

失敗や欠陥にかかわる情報が放置されたり、曲解されたりして進歩に繋がらない現象。

 

 

【援助者としての教師】

「演劇的手法によるコミュニケーション」とは何なのでしょうか?

演劇的手法とは、教師と生徒が双方向的なコミュニケーションをするためのものです。

 

例えば、

相手役のセリフを聞く(興味を示す)スキル

サイレントボイス(心の中で話されているセリフ)を汲み取るスキル

などなど。

 

今までは教師が生徒に向かって情報を一方的に伝えるというのが主流でした。

しかし、これからは「一方的に話す」という活動を教師は少なくし、子どもたちの声を補完する活動を多くすることが求められているのです。

つまり、指導者から援助者になる必要があるのです。

 

では、実際に演劇的技術を身につけなければいけないのでしょうか?

僕の個人的な意見としては演劇的技術を教師は身についておくべきだと思いますが、今回読んだ本ではそこまで過激な主張ではありません。

(ちなみに、シュタイナー教育の学校では教師の演劇知識やスキルは必須条件です)

教師が実際に役者になれるような演技力を身につける必要はないでしょう。

 

しかし、生徒との双方向的なコミュニケーションというのは、これからは今まで以上に重要になってくるでしょう。

2020年の教育改革で言われている「知識や技能を習得するだけではなく、 それをもとに自分で考え、表現し、判断し、 実際の社会で役立てる力」を養うためにも、指導者的教師ではなく、援助者的教師が必要なのだと思います。

 

【Today's Book】

川島裕子・他(2017)「〈教師〉になる劇場」、フィルムアート社