失敗の捉え方が子どもの成長を左右する

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他者の失敗に寛容であることはとても大切です。

学校でも家庭でも「失敗から学ぶ」文化が根付けば良いのですが、日本ではまだまだ難しいのかもしれません。

 

失敗とはデータの山であり、宝の山なのです。

子どもたちの成長を加速させるのが「失敗からの学び」なのです。

 

今回読んだ『失敗の科学』という本の中では、航空業界と医療業界の失敗に対するアプローチの仕方の違いが出てきます。

 

航空業界では、失敗から学ぶ文化が根付いています。

欧米で製造されたジェット機の事故率は830万回のフライトで1回の割合らしいです。

大きな鉄の塊に多くのお客さんを乗せて上空を飛ぶ飛行機が何度も事故を起こしていたら大変です。

一度のフライトで大勢の命を預かる航空業界は過去の失敗から学ぶ努力を絶やさないのです。

 

一方、医療業界では、失敗から「言い逃れる」文化がはびこっているようです。

アメリカでは毎年100万人が医療ミスによる健康被害を受け、12万人が死んでいるそうです。

航空業界で例えるならば、毎日2機のジェット機が事故を起こしていることになります。

そして、医療業界では医療ミスから言い逃れたり、ミスを隠したりする文化が数百年前からあったようです。

そして、そういった文化が医療業界の進歩、発展を邪魔してきました。

 

教育業界も航空業界のようであるべきだと僕は思います。

学校は大勢の子どもたちの寿命(「時間=命」)を預かるわけです。

学校では様々な問題や失敗が毎日のように起こっています。

 

失敗を放置すれば死者が増えるだけです。

失敗を隠したり、無かったことにしたりすれば、死者が増えるだけです。

失敗から学ぼうとしなければ、また同じように死者が増えるだけです。

 

人は必ず失敗をします。人は完全ではありません。

しかし、それは決して悪いことではないのです。

むしろ、子どもたちが次のステップに行くために必要なことなのです。

 

そして、失敗をするのは決して子どもたち自身の生まれ持った能力や才能のせいではありません。

目標設定が適切でなかったり、狭い範囲でしか物事を考えていなかったりしているだけなのです。

 

そういったときは、やはり第三者(大人)のフィードバックが必要なのです。

目標のハードルを少し下げてあげたり、新たな視点に気付かせてあげることが大切なのです。

 

そして、子どもたち自身にとって一番重要なのは失敗からの試行錯誤の量です。

ただただ同じ失敗を繰り返すのは全く意味がありません。

失敗したら小さな改善を入れて、すぐにチャレンジする。また失敗したら、さらに別のアプローチの仕方をしてみる。

質よりも量が大切です。

 

まずはやってみないと分からないことがたくさんあります。

そういったデータを集める作業、そういったチャレンジから肌感覚で得ることができた自分だけの知識が重要なのです。

 

「もちろん天才だって失敗はするわ。失敗を失敗で終わらせない人を天才というのよ。そしてそれに一生気が付かない人を凡人と呼ぶの。」(風見一姫『グリザイアの果実』)

 

失敗と誠実に向き合い、そこから「逃げる」のではなく、そこから「学ぶ」文化・姿勢が大切なのだと思います。

 

【Today's Book】

マシュー・サイド(2016)「失敗の科学」、ディスカヴァー・トゥエンティワン